2013年12月19日木曜日

2013年12月19日

  1. 風邪気味だが、熱はない。雑用の続き。
  2. 先日の北國新聞の記事の絡みで、ヨシが減っているのになぜヨシ刈りをするのかと当研究所理事からの質問。以下、回答。
ヨシ刈りは健全なヨシ原を再生・保全する一つの手法です。
ヨシ原はほうっておくとだんだん他の植生に置き換わったりするので、人の管 理で一定の状態に保つことがおこなわれてきたようです。
自然の改変、管理が進み、ダイナミックな自然のかく乱や変化が起こりにくく なっているなかで、かつては繰り返し消滅成長をしていた遷移の一段階にある ヨシ原は、人による管理で維持することが必要になってきています。

このたびのヨシ刈りは、ヨシが枯れた後に翌年の芽生えを良くするため、公園内のヨシ原の遷移を 抑えるために実施しています。
また利用を考えることでヨシの価値を再確認する取り組みです。
  1. 滋賀県琵琶湖環境化学研究センターにヨシ刈りの解説あり、水際のヨシ刈りの注意が書かれている。木場潟でおこなっているヨシ刈りがこれにあたり、水際のヨシの衰退を促進していると思われる。
  2. 河北潟の水際のヨシの衰退は、土砂供給の低下、堤防かさ上げに伴う地盤沈下、高めの水位管理によると思われる。
  3. 全く違うヨシ刈りとして、水質浄化を名目に夏にヨシ刈りをすることが、特に一時期行政などにより推奨されたが、ヨシを衰退させるもので、ヨシの機能に期待する目的からは 本末転倒。 
  4. 営農上や河川管理上の理由から夏場の繁茂を抑えるためのヨシ刈りも農 業者、河川管理者によりおこなわれているが、これは目的に合っているが、必要かどうかやった方がよいかどうかは要検討。 
  5. いずれにても地理やそれぞれのヨシ原の特性にあった対策をする必要がある。
  6. ヨシが水質浄化機能があるとして、特に行政の環境部局からヨシ刈りを推奨することがあるが、水域からの窒素、リンの持ち出しには、夏場に刈る必要があり、ヨシを衰退させるものでもあり、対策として矛盾している。
  7. 富栄養化したヨシ帯の水質浄化効果への疑問については、山室真澄さんのブログに指摘あり。

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